ボーダレス・アートミュージアム NO-MA

  • Japanese
  • English
  • 中文
  • 한글

お知らせ

  • HOME
  • > お知らせ一覧
  • > ラジオ番組「Glow生きることが光になる」5月のゲスト代島治彦さん「アール・ブリュットを記録し続けること」後編

お知らせ

ラジオ番組「Glow生きることが光になる」5月のゲスト代島治彦さん「アール・ブリュットを記録し続けること」後編

お知らせ一覧に戻る

先週に引き続きゲストは、映画作家、プロデューサーの代島治彦さんです。10年間アール・ブリュットの作者を撮り続けてきた代島さん。撮り始めた当初とスタンスが変化してきているということを後編ではお聞きしました。


代島治彦さん(不思議なポーズで写真に収まってくださいました)

先週紹介した、DVD『日本のアウトサイダーアート』全10巻は前半5巻と後半5巻の2回に分けて発売されましたが、後半5巻が発売されたのが2009年。今回発表された『アール・ブリュットが生まれるところ』はそこから5年ほど経過した後に撮影されたものですが、この間に、日本の中の美術界における位置づけが変わって来たと感じていると代島さん。代島さんはNHKの「日曜美術館」で2本(「新日曜美術館」の時代も含む)アール・ブリュットに関する特集を撮影していますが、最初にこの番組に企画を持って行った時はかなりハードルが高かったそうです。しかし、2010年に開催された「アール・ブリュット・ジャポネ」展(リンク貼る)は12万人を動員し、それは一つの伝説としてこだまのように日本に戻ってきて、これをきっかけに広く知られるようになり、ブームのようなものも訪れつつあると感じる中で、このように一定認知されたからこそ、一般のアーティストとは違う部分もあるんだよということを見せたくなった、だから彼らの日常を見せる必要性を感じたと言います。

アール・ブリュットが日本の美術の世界でも認識されたこの事実を、福祉の現場でどう受け止めたら良いのだろうということ、アール・ブリュットが生まれるというのはどういうことかを考えられるものとして今回の映像記録を撮っているそうです。作者である彼らの「弱い」と見られている部分はハンディではなくて、パワーと見ることで、それに触れた家族を含め周りにいる人も、この映像を見た人もそのパワーをもらうことになる。多様なパワーの発信源としての作者、彼らの持つパワーをこの作品から見つけてほしいということです。

今後は、一人の作者を掘り下げたドキュメンタリーを撮ってみたいという代島さん。次の作品が出来る時、代島さんのスタンスがどうなっていて、そのスタンスがどういった形で現れるのか楽しみです。

放送をお聴き逃しの方、カバーされていないエリアにお住いの方も是非Podcastからお聴きください。(音声は、放送後の翌週月曜日に更新されます。※祝日の場合は火曜日)

次週は社会福祉法人愛成会 アートディレクター、特定非営利活動法人はれたりくもったり アートディレクターの小林瑞恵さんをゲストにお迎えし、多数のアール・ブリュットの展覧会の企画に関わってこられた小林さんならではの、アール・ブリュットに対する思いをお話しいただきます。5月15日(金)21:30~21:55 KBS京都ラジオです。

お知らせ一覧に戻る