今日は、日常生活支援ネットワーク・コーディネーターの椎名保友さんをゲストにお迎えします。椎名さんは、大阪の障害福祉分野で様々な支援の現場に携わりながら、地域づくりや若者の働き方について考える場づくりなど、分野を越境しながら活動されています。
今回は、椎名さんに、いま障害福祉分野に足りていないものや、逆に可能性に溢れているところなどを語っていただくとともに、この分野から生まれるアート活動についてもお伺いしました。
まずは、椎名さんの肩書に注目しました。「ネットワーク・コーディネーター」という肩書は珍しいと思いますが、いったいどのようなお仕事をされているのでしょうか。
椎名さんにお尋ねすると、障害のある方が、自分で暮らすことを応援すること、やりたいことを応援すること。そしてその方たちをケアする人を応援することをされているそうです。
そのためには、社会の応援が必要で、当事者とたくさんの方々、色々なものごとを繋ぎ、そしてまた繋がりをつくり出していかれるそうです。
椎名さんが大切にされていることは、人の意識を大切にすること。福祉施設で働く若い人を対象にした「福祉・介助者ポジティブキャンペーン」では、福祉を学ぶ学生や関心のある方、まちづくりなどに関わるさまざまな分野の若い人を巻き込みながら、大阪府の50団体参加の障害者福祉介助者募集フェアや人と人をつなげるイベントを開催されました。その他にも、子育て、介護、退職などのこれから迎えるライフイベントを自分ごととして考えていくための見学ツアー&ワークショッププログラム「35歳REALあるある」など、斬新な視点、切り口のイベントを実施されています。
福祉に限らず言えることかもしれませんが、制度が整っていくと、専門家といわれる人たちが出てきて、一見ものごとは活発に動いているようにも見えますが、一方で、私たち一人一人が自分ごととして関わりづらくなっていくこということもあると語る椎名さん。
福祉現場を社会にどう開いていくのか、制度をあえてはずしてみるとどうか、椎名さんの取り組みはまだまだ続いていかれるようです。
後半は、椎名さんのユニークな経歴のお話しから、椎名さん独自の福祉とアートの捉え方まで、話しはどんどん広がっていきます。
放送をお聴き逃しの方、カバーされていないエリアにお住いの方も是非Podcastからお聴きください。(音声は、放送後の翌週月曜日に更新されます。※祝日の場合は火曜日)
次週も引き続き、椎名保友さんをゲストにお招きします。12月18日(金)21:30~21:55 KBS京都ラジオです。