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ラジオ番組「Glow生きることが光になる」3月第1週「映画監督 呉美保さんに聞く、アール・ブリュットの魅力」

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先週は、アメニティーフォーラム20(2016年2月)での呉監督のオープニングトークをお届けしましたが、今週はトークを終えたばかりの呉監督にインタビューをした様子をお届けします。アメニティーフォーラム20と同時開催されていたアール・ブリュット展「images展」をご覧になった感想や「きみはいい子」の登場人物の一人、自閉症スペクトラム症の少年弘也くんがあの映画の中で担っていた役割など幅広くお話しを伺いました。

皮切りとしてimages展をご覧になった感想をお聞きしました。「楽しかった、ワクワクしてくる感じ」とシンプルかつ力強くお答えいただきました。普段絵を描かない監督も絵を描きたくなったし、描くということは楽しいのだろうなという感覚にまでなったと言います。誰が描いたからということでなくて、一つの作品として美しいと感じたそうです。会場内で印象に残った、梅木鉄平さんや魲万里絵さんの作品についても語ってくださいました。


呉美保監督

映画「きみはいい子」は、児童虐待、学級崩壊、認知症など現代社会の課題となっている要素がたくさん取り上げられていますが、監督は「社会問題を問題提起するだけでなく、明日への一歩を踏み出せる希望のある作品にしたい」と思ったそうです。
登場人物の一人に、自閉症スペクトラム症の少年、弘也君がいます。様々な人間関係の困難さ、様々な編み目の中で彼が果たしている役割について原作からどういうイメージを得たかという問いには、弘也君が「しあわせ」について語る台詞を言わせたくてあの映画を撮ったと言っても過言ではないと答えてくれました。映画をご覧になった方なら、そのシーンを思い出してまたジーンとするのではないかと思いますが、弘也君が話すような「忘れられがちな、普段の当たり前のこと」に気づく大切さをやさしく伝えてくれているのです。また、弘也君の障害特性は、お母さんが周りの人に最初に言う言葉を「ごめんなさい」にしているのですが、映画の中では褒められることから始まる出会いが描かれます。彼の特性が人と人とをつないでいくことになるというところも、みどころの一つと言います。
他にも、この映画全編に通底したものとして「抱きしめる」ということがありますが、なぜこの行為に焦点を当てたのかということや、家族をテーマとした作品を多く撮っている監督が娘さんを出産してから自身の映画を捉える感覚の変化はあったのかなどたくさんのことを教えていただきました。

放送をお聴き逃しの方、カバーされていないエリアにお住いの方も是非Podcastからお聴きください。(音声は、放送後の翌週月曜日に更新されます。※祝日の場合は火曜日)

次週は、現在NO-MAで開催中の「アール・ブリュット☆アート☆日本3」の現地リポートです。会場運営で活躍しているボランティアスタッフのみなさんに、展覧会のみどころを語っていただきます。3月11日(金)21:30~21:55 KBS京都ラジオです。

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