12月10日(土)、<目の見えない人との作品鑑賞プログラム>「作品を言葉にして、手で見て、鑑賞しよう」を開催しました。
講師に滋賀県陶芸の森専門学芸員の三浦弘子さん、美術家でミュージアム・アクセス・ビュー・スタッフの光島貴之さんをお迎えし、NO-MAで開催中の「第13回滋賀県施設合同企画展」の作品を目の見えない人と一緒に鑑賞していきました。
まず始めに、目の見えない方、見えにくい方、見える方が均等に入るようにグループ分けを行い、レクチャーが行われました。
1階の展示では目の見える方が目の見えない方に作品の説明をしていきます。形、色、作者の紹介、どうすれば目の前にある作品が相手に伝わるかを考えて言葉にすると、普段鑑賞している視点とは違ったものが見えてきました。
2階では、入り口からアイマスクをし、壁伝いに前の人の肩に手をかけて作品の前まで慎重に進んでいきます。作品は立体作品を鑑賞。作品の情報を何も知らないまま、感触だけで鑑賞する。一目瞭然の作品も、視覚がない状態では「カメ」や「ワニ」という名称は全く出てきません。「足もあるけど、この形は・・・」「どちらが頭でどちらがしっぽかで変わってくるなぁ」「キバがある」ととまどいながら目の見えない方と互いの感想を伝えあい、手での鑑賞が行われました。
感想では、作品を言葉にする難しさやアイマスクをしているときに作品のイメージが変化する面白さ、手の感触が伝わる陶器では内面を感じられるというお言葉がありました。
滋賀県施設合同企画展では、17日(土)に目の見えない出展者の方と下記のイベントも開催します。奮ってご参加ください!
●制作体験「徳山さんとあの日の思い出をかたちにしよう」
出展者の徳山彰さんは、目の見えていた頃の思い出をモチーフに作品をつくられます。あなたの記憶と触覚をたよりに、目隠しをして作ると、どんな粘土作品ができあがるでしょう。徳山さんと一緒に体験していきます。
日時:2016年12月17日(土)13:30-15:00
会場:NO‐MA
参加費:観覧料のみ