障害のある人と芸術活動を楽しむために
「様々な人が参加できる芸術鑑賞の場をつくろう!」
文化芸術は本来、障害等の有無に関わらず誰もが関わることができるものです。
滋賀県では、「滋賀県障害者プラン【改訂版】」の重点施策として、障害のある人が障害のない人と同様に芸術を鑑賞できるように、アクセシビリティの充実を図ることが挙げられています。今後、様々な人が物理的・心理的な壁を感じずに参加・鑑賞できるよう、より一層の環境整備が求められます。
このような背景から、文化芸術に携わる人に向け、様々な人が参加できる芸術鑑賞の場を作るための研修会を開催します。福祉・文化芸術の二つの視点を活かしたプログラムにより、鑑賞する様々な人への「想像力」と、鑑賞の場を実際に作っていく「創造力」を培っていくことを目指します。
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【Day 1】
9 月5 日(木)14:00 ~ 17:00
草津市立まちづくりセンター 309会議室(滋賀県草津市西大路町9-6)
基礎研修① 「障害」とは何か? 〜社会モデルから考える〜
社会モデルとは、障害は個人ではなく社会にこそ存在しているという考え方です。障害のある人と社会との間にある障壁を解消させていくにはどうすべきか、社会モデルの視点から今一度考えてみたいと思います。
講師:菅沼敏之(社会福祉法人グロー企画事業部 ケアシステム推進課長)
基礎研修② 誰もが楽しめる「ユニバーサル・ミュージアム」を目指して
多様な個性をもった人が、制作方法や見せ方がそれぞれ異なる表現・作品に出合う場を作るためには、創造的なアプローチを考え続けていくことが重要です。視覚障害当事者でもあり、「さわる展示」により誰もが楽しめる「ユニバーサル・ミュージアム」づくりに取り組む講師を招き、事例紹介を通してアクセシビリティ向上のための創造的アプローチを考えます。
講師:広瀬浩二郎(国立民族学博物館グローバル現象研究部 准教授)
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【Day 2】
9 月18 日(水) 14:00 ~ 16:00
滋賀県立琵琶湖博物館 会議室および展示室(滋賀県草津市下物町1091)
基礎研修③ 様々な人が鑑賞できるミュージアム~琵琶湖博物館の事例から~
第2 期リニューアルが完了した琵琶湖博物館では、リニューアルにあたってユニバーサルデザインに配慮した整備が行われました。段差への配慮、匂いや手触りを活かした展示や、スマートフォンアプリによる情報保障など、ハードとソフト両面から、意欲的な実践が行われています。館内を視察するとともに、リニューアルにおけるユニバーサルデザインに携わった方から、様々な障害を想定においたアプローチをどのように進めたか、お話を伺います。
講師:梅村徹弥(滋賀県立琵琶湖博物館 新琵琶湖博物館創造室長)
林竜馬(滋賀県立琵琶湖博物館 主任学芸員)
田渕千恵子(滋賀県健康医療福祉部障害福祉課 手話通訳士)
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【Day 3】
10 月2 日(水) 11:00 ~ 16:00
ボーダレス・エリア近江八幡芸術祭「ちかくのたび」会場 他
実践研修 様々な人が展覧会を楽しむための方法を考えてみる
近江八幡市街の会場6 箇所で開催する“ボーダレス・エリア近江八幡芸術祭「ちかくのたび」” をモデルとして、様々な障害のある人が、展覧会の鑑賞を楽しむことができる新たなアイディアを企画します。
講師:安川雄基(アトリエカフエ 代表)
横井悠(NO-MA 主任学芸員)
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■定員:15 名(先着順) ※原則として全3 日間通しで参加いただける方を対象にしています。
■お申込:
参加ご希望の方はこちらのフォームより参加事項をご記入の上、お申込ください。
※定員に達し次第締め切り
主催:滋賀県(障害者芸術アクセシビリティ普及促進事業)
後援:滋賀県博物館協議会
企画:社会福祉法人グロー(GLOW)