2022年7月5日、滋賀県愛荘町にある、サンタナ学園というブラジル人学校に通う子どもたちをNO-MAの企画展「反復と平和ーー日々、わたしを繰り返す」にご招待しました。
サンタナ学園に通う子どもたちは、ポルトガル語を母語としています。
日本語が話せない子も少なからずいます。
子どもたちの前にそびえる言葉の壁は、地元の学校や、コミュニティに参加することを困難にしています。
日本語圏の文化が、その手に届きづらい状況が、そこにはあるといえます。
展覧会にサンタナ学園の子どもたちを招いたのは、「Bem-vindo(ようこそ)NO-MA」と題したNO-MAのイベントの一環です。
私たちと地域で共に暮らす子どもたちとNO-MA、そしてアーティストの金仁淑(キム インスク)さんがアートを通じて出会い、交流するためのイベントでした。
子どもたちにはポルトガル語通訳を介して、学芸員による解説付きで展覧会を鑑賞してもらいました。
そして、それぞれが感じた作品の見どころを、お互いが撮影するカメラに向けて話してもらいました。
このイベントを考案し、ファシリテーターを務めた金仁淑さんは、自身も複数のナショナリティーを横断しながら生き、アーティストとして向き合い、作品として表現してきました。
金仁淑さんプロデュースのもとで、カメラの前に立つのがノリノリな子も、ちょっとシャイな子も、みんなが自分の言葉で作品の魅力を伝えてくれました。
参加している子どもたちはSNS世代で、セルフィー(カメラの自撮り)がとても上手な子もいます。
そんな彼らと交流しながら、金仁淑さんとNO-MAのスタッフもその姿を記録しました。
この記録と彼らが収めた動画を集めて金仁淑さんは編集作業を行い、みんなの出会いが詰まった映像作品が誕生しました。
ぜひ、彼らのセルフィーテクニックにも注目しながら、子どもたちのにぎやかな声のあふれる楽しい交流の様子をご覧ください。