ボーダレス・アートミュージアム NO-MA(ノマ)

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開催中

第20回滋賀県施設・学校合同企画展 ing… ~障害のある人の進行形~

前期:2023年(令和5年)12月23日(土)- 2024年(令和6年)1月28日(日)
後期:2024年(令和6年)2月3日(土) - 2024年(令和6年)3月3日(日)

県内の福祉施設等とボーダレス・アートミュージアムNO-MAとが
実行委員会を組み企画する展覧会「滋賀県施設・学校合同企画展 ing… ~障害のある人の進行形~」は、
本年で20回目を迎えます。
滋賀県内の障害のある作者28人と2組の作品を2期にわたりご紹介します。
展示空間には、作者が制作に向き合う、あるいは
支援者と関わり合う時間が凝縮されています。
日々生み出される、作者の現在進行形の表現を、ご堪能ください。


展覧会情報

出展施設等
[前期]あうとりーち和泉/伊香立の杜 木輝/近江学園/湖南ダンスワークショップ実行委員会/滋賀自閉症研究会たんぽぽ/信楽青年寮/社会就労センターあおぞら/じょいなす/ステップあップ21/第2ももスマイル/つつじ作業所/ひのたに園/ふくらの森
[後期]愛育苑/えがお/kama-moto/きみいろ/甲賀福祉作業所/信楽学園/障害者支援事業所いきいき/せいふう/第二出合いの家/能登川作業所/発達支援教室ichi5/バンバン/瑞穂
[協力施設]アトリエひこうきぐも/祇王小学校/にっこり作業所
[アドバイザー]野原健司(美術家)
※五十音順・敬称略

会場:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA(滋賀県近江八幡市永原町上16)
開館時間:11:00 ー 17:00
休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日)
観覧料:一般200 円(150 円)、高大生150 円(100 円)
※中学生以下無料・障害のある方と付添者1名無料
※内は20 名以上の団体料金 

主催:第20回滋賀県施設・学校合同企画展実行委員会、ボーダレス・アートミュージアムNO-MA[社会福祉法人グロー(GLOW)~生きることが光になる~]
後援:滋賀県、滋賀県教育委員会、近江八幡市、近江八幡市教育委員会
協力:一般社団法人近江八幡観光物産協会、社会福祉法人しみんふくし滋賀、マエダクリーニング仲屋店
助成:障害者芸術文化活動支援センター運営費補助金(滋賀県)

チラシに掲載している作者を紹介します。

  • 吉田圭佑(ステップあップ21)【前期】※吉は士の部分が土

    作品を作るその姿は、まるで熟練の職人が一つ一つ丹念に作り上げていくかのようだ。粘土を一つの太い棒状にまとめ、そこから適量を正確に迷い無くちぎり取る。その粘土を指先で巧みに操り、球体や細長い棒状の形状を生み出す。それらを組み合わせ、目を二つ開けて作品は完成する。彼が作り出すウサギたちは、同じ形、同じ大きさであり、整然と並べられる。下半身に巻きついているものは足なのだろうか。その表現方法は独特で、まるで小さなウサギがちょこんと座っているかのように見える。今年になってから彼はウサギを作り続けている。その理由は今年の干支がウサギだからだ。そして来年は、おそらく龍を作ってくれることだろう。

    吉田圭祐作品画像
    「うさぎ」 2023年
  • 吉田勇斗(バンバン)【後期】※吉は士の部分が土

    2019年からバンバンに通うようになり、はじめは塗り絵のノートにくるくると円を描いていたが、「大きな絵を描いてみたい」という本人の希望により、事業所内で実施しているアトリエに参加するようになった。車いすに取り付けたテーブルに画板を置き、制作する。画用紙の色やサイズを選んでから、36色の色鉛筆の中から一本を選ぶ。大きく円を描くと色鉛筆の芯の部分がすぐになくなってしまうほど彼の筆圧は強い。また、画板をはみ出す大きな紙に描く場合は、円を描くたびに紙をくるっと回し、どこに描きたいのか考えて描いている。最近では小さな円を画用紙の隅々まで描くようになってきており、制作に変化が出始めている。

    吉田勇斗作品画像
    「無題」 2021年
  • 橋本慶悟(能登川作業所)【後期】

    毎朝、作業所に来てすぐ、日課である午後の踏み台昇降運動の最中に流すBGMをYouTubeで探す。午後の決められた時間に織り機の前に座り、以前は職員が全ての糸を用意していたのだが、今は、自分の好きな横糸を選んで板杼(いたひ)に巻き、15分間織ることを、ここ1年ほど継続している。シンプルなものから鮮やかな色合いのもの、変わった素材のもの等、選ぶものは日によって変わる。その後、踏み台昇降運動に取り組む。職員も一緒にするのだが、息切れするほどのテンポで毎日約5分間するのがルーティーンになっている。普段はもの静かなのだが、スマホやタブレットで会話するときは、よく見るYouTuberの口調を真似てか、「一十百千万点美味しかったですわー」「お名前教えてください。誰様?」など饒舌で流暢に今時の言葉がポンポン出てきて、ノリもまさにZ世代。

    橋本慶悟作品画像
    「無題」 2022年
  • 河﨑美湖(障害者支援事業所いきいき)【後期】

    「トントントン……」リズミカルで心地よい音が部屋に広がります。ペンを迷いなくサッと選び、選んだペンで彼女の世界を紙に表現していきます。絵を描いているときの彼女は、自分の世界に没頭しサラサラと迷いなくペンを動かし一枚の絵を完成させます。
    「これ何の絵?気になるなあ……」と職員が問いかけると「ふふ」と笑みを浮かべて返してくれます。どうやら何の絵なのかは内緒のようです。彼女の描いた絵からは様々な想像が浮かび上がります。作品の捉え方はあなた次第です。さて、彼女の描いた絵からは何が思い浮かびますか??今日も彼女は自分の世界を紙に描いていきます。


    河﨑美湖撮影画像
    「無題」 制作年不詳
  • 日下部伯生(瑞穂)【後期】

    黒い太いマーカーペンを走らせた線の内側は、隙間なく全面を塗りつぶされている。塗り残しはかえって嫌なようだとお母様は話されている。絵を描くタイミングは家でお母様と過ごしているときに魚のニュースが出てきて魚を描いたり、姪が来たときに一緒に描いたり、職員の声掛けで数日間描き続けられることがあったり、数カ月描かない日が続いたり……と日常の中で気が向くがままに絵を描かれている。動物や車の絵に色を塗り分けて描くのは本人の世界観で個々の認識の特徴を捉えているが伺え、作品の下敷きに使っていた画用紙(作品名:がばん)は一種のアート作品のようである。

    日下部伯生作品画像
    「がばん」 2023年
  • Kanno Kunioshi Deleon(きみいろ)【後期】

    この作品は、彼の「暇つぶし」「気まぐれ」によってできたものである。どこで編み方や銅線同士のつなげ方を覚えたのか……職員もわからないままである。お仕事が終わり、休み時間にもくもくと何かに取り組んでいるなと覗くと、すでに1.2mほどの銅線のモール?ができていた。作者は、外国の方で、クリスマスやハロウィンなどイベントにはとても敏感。職員がツリーの飾りつけやモールの飾りつけをしていると真っ先に手伝ってくれる。この銅線アートも「モール」をイメージして作られている?それとももっと深い意味があるのか……感性は未知である。

    Kanno Kunioshi Dereon作品画像
    「銅線リース??それともなんだ⁇」 2023年