ボーダレス・アートミュージアム NO-MA

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ラジオ番組「Glow生きることが光になる」 6月のゲスト保坂健二朗さん「アール・ブリュットはどこへ向かう? その魅力と可能性について」前編

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東京国立近代美術館主任研究員の保坂健二朗さんをゲストにお迎えします。保坂さんはこれまで、近現代芸術を専門とする一方でアール・ブリュッ卜も研究テーマの一つとし、アール・ブリュットにまつわる展覧会の企画や監修、執筆、各種委員会のアドバイザーなどを務めて来られました。ボーダレス・アートミュージアムNO-MAとも親交が深い保坂さんに、これからのアール・ブリュットの広がりに期待すること等を率直に伺いました。


保坂健二朗さん(左) アサダパーソナリティ(右)

 まずは、「近現代美術が専門」ということはどういうことなのかという率直な質問からスタート。保坂さんは美術にそんなに詳しくない、触れたことがないという人たちにも解りやすい言葉で話してくださるという定評もありますが、この質問にも「20世紀以降の芸術美術を幅広く扱おうという姿勢を示している」という簡潔な答えが返ってきました。
 そもそもアール・ブリュットに触れたきっかけは、振り返れば小学生時代とのことですが、その時はそういう意識はなかったとのこと。たまたま近くに、素朴派の作品を中心に集める世田谷美術館があったことから、アンリ・ルソーの絵などにも触れることになるのですが、技術や伝統ではなく衝動で描いている人たちの作品に小さいことから触れ、美術に関心を持ち、大学でも美術を専攻することに繋がっていったと言います。
 中でも衝撃を受けた展覧会は「このアートで元気になる」(1999/東京都美術館)だそうです。芝田貴子さんの作品がメインビジュアルとなったチラシを見て、「行かねば!」と思い行ったことを覚えているとのことです。それまで、アートを機能として捉えたり、生活と密接なものとして紹介する展覧会がほとんどなかったので斬新だったとのこと。


 こうして少し関心を持ち始めると目に留まるようになり、いろいろな展覧会を見つけては行くようになったとのことですが、当時は今のようにアール・ブリュットについて話すようになるとは思ってなかったそうです。将来的に美術を仕事としようと考えたら、当時はアール・ブリュットを専門とすることはリスキーであったので、そういうイメージがなかったとのこと。
 ここから、保坂さん自身がアール・ブリュットを専門の一つとしたきっかけの話へと話題は移ります。学生時代にハンス・プリンツホルンの原書を読むなど関心はあり、素地はあった中で、美術雑誌編集者から「快走老人録」(2006/NO-MA)のレビューを頼まれたという流れから具体化し始め、徐々にという感じで緩やかにそうなっていったそうです。
 その後、NO-MAでも展覧会を企画するという立場も経験されるのですが、福祉関係者やプロではない作者(それも多くは障害のある作者)と展覧会を作ることが良い勉強になったと言います。その理由は、ぜひお聴きください。

放送をお聴き逃しの方、カバーされていないエリアにお住いの方も是非Podcastからお聴きください。(音声は、放送後の翌週月曜日に更新されます。※祝日の場合は翌日

次回も引き続き保坂健二朗さんにお話しを伺います。6月12日(金)21:30~21:55 KBS京都ラジオです。

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