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ラジオ番組「Glow生きることが光になる」8月第2週 「ある現代美術科の創作原点とアール・ブリュット-パラモデル・中野裕介さんの場合-」後編

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先週に引き続き、現代美術ユニット「パラモデル」のメンバーであり、京都市立芸術大学の非常勤講師も務める中野裕介さんにお話を伺います。


中野裕介さん

前回の放送で、今年度、滋賀県施設合同企画展(通称:ing展)にも関わることをお話しくださいましたが、ing展の実行委員会に参加し、出展候補作品をご覧になった感想から、今週の話はスタートしました。
「いつも通り面白いなあ。これだけのものが出てくるんだなあ」とのこと。「いつも通り」というのは、アール・ブリュットや障害のある人が制作する作品に対する「いつも」です。また同委員会において、制作背景を聞く中で、支援員側のちょっとした関わり等で作品の様子が変化していくという面白味も感じたとのこと。このことは、制作において一定の制限や縛りがあることで、逆に広がりが出てくるということを感じていることにつながっているようです。例えとして川の中に石を挙げられ、石という制限があることで流れが変わったり、分岐したりと流れに面白い変化をもたらすことが起きるということをおっしゃっていました。

中野さんは『アール・ブリュット アート 日本』(保坂健二朗/2013)も読まれたそうで、その中に収録されている、「芸能」という観点から見たアール・ブリュットというアサダパーソナリティーの論考について、「周縁性」や「あそび」ということについて、共感したそうです。パラモデルも常に周縁にいると思っているからで、周縁にいることの大事さを感じているからだと言います。また、自分たちは、全くスタイルや系統が違う人と組むことで、理知的にセーブをしてしまうという限界を超えていくということをしているが、アール・ブリュットや障害のある作者はそれを一人でやってのけてしまうというすごさを感じているとのこと。
そういったことから、ing展では、予想外の展開、自分でもわからないところに連れて行ってもらえることに期待しているとのこと。中野さんとing展との出会い、この冬ぜひお楽しみに。

放送をお聴き逃しの方、カバーされていないエリアにお住いの方も是非Podcastからお聴きください。(音声は、放送後の翌週月曜日に更新されます。※祝日の場合は火曜日)

次週は、アール・ブリュットの作者の制作現場をリポートします。ピラカンサという植物を独自の視点で描かれている、滋賀県の西村一幸さん(創作ビレッジこるり村)の制作の様子をお届けします。8月21日(金)21:30~21:55 KBS京都ラジオです。

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