ボーダレス・アートミュージアム NO-MA

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展覧会情報

これまでの展覧会

HELLO 開眼

2017年4月29日(土・祝)~7月30日(日)

「開眼」。それは仏の魂を迎え入れること。また、物事の道理をつかみ悟るという意味も含まれています。この展覧会では、古来から人が身近に感じてきた“悟り”や“魂”など、不可視な精神的世界について考えるきっかけを与えてくれる彫刻、絵画、写真、インスタレーションを展示します。
HELLO 開眼――魂を込めるかのような、衝き動かされたかのような、見えない世界を紐解いていくかのような、開眼を巡って繰り広げられる作り手たちの表現との出会いを、心ゆくまでお楽しみください。

[出展者]
(1)会場:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA
荒川朋子、一円敏彦、入江早耶、大井康弘、宮川隆
(2)会場:カネ吉別邸
岩岡保吉、木村賢史、辻村耕司、宮﨑甲子男、吉田格也

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会場ボーダレス・アートミュージアムNO-MA(近江八幡市永原町上16(旧野間邸))、カネ吉別邸(近江八幡市為心町元)
開館時間11:00〜17:00
休館日月曜日(祝祭日の場合は翌日休館)
観覧料一般300円(250円) 高大生250円(200円)中学生以下無料 ※障害のある方と付添者1名無料 ※( )内は20名以上の団体料金
■主催
ボーダレス・アートミュージアムNO-MA、社会福祉法人グロー(GLOW)~生きることが光になる~

■後援
滋賀県、滋賀県教育委員会、近江八幡市、近江八幡市教育委員会

■協力
喫茶ブルボン、高鍋町観光協会、日本仮面歴史館 福々和神面、社会福祉法人美輪湖の家工房和楽、社会福祉法人やまびこ福祉会 創作ヴィレッジこるり村、一般社団法人近江八幡観光物産協会、NPO法人しみんふくし滋賀

関連イベント

講演 その1「カミ宿るところ―近江の聖地」
講演 その2「姿なきカミの姿―造形への衝動」

その1 6月17日(土)13:30~15:00
その2 7月8日(土)13:30~15:00

滋賀県の歴史・民俗の専門家、大沼芳幸氏による講演。県内に数多ある山岳信仰を題材に、信仰と造形の関係を探ります。

講師:大沼芳幸(公益財団法人滋賀県文化財保護協会・普及専門員)
       (NPO法人歴史資源開発機構 主任研究員)
会場:奥村家住宅(近江八幡市永原町上8)
定員:各回30名(要予約)
参加費:観覧料 ※既に展覧会をご覧の方はチケットの半券をご提示ください。

講演「神様はどこにいる」

社会問題、生、死などをテーマとして、多くの著書を発表する田口ランディ氏に、不可視な世界と私たちとの繋がりについて語っていただきます。

講師:田口ランディ(作家)
日時:7月22日(土) 13:30~15:00
会場:酒游舘(近江八幡市仲屋町中21)
定員:50名(要予約)
参加費:観覧料 ※既に展覧会をご覧の方はチケットの半券をご提示ください。

ギャラリートーク「ヨル ノマ ヒソヒソ トーク」

薄暗く鎮まりかえった会場を舞台に、ヒソヒソ声で作品を解説します。日中とは違う雰囲気を体験いただきます。

日時:5月13日(土)18:30~20:00
集合:NO-MA
定員:20名(要予約)
参加費:観覧料 ※既に展覧会をご覧の方はチケットの半券をご提示ください。

バスツアー「ワズミさんと巡る滋賀不思議スポット」【申込受付は終了しました】

仏教美術の専門家である和澄浩介さんと一緒に、県内の「神と仏」の聖地を巡ります。滋賀県の多彩な美、風土を感じるバスツアーです。

ナビゲーター:和澄浩介(滋賀県立近代美術館学芸員)
その1“湖北編”5月27日(土) 10:00~18:00※定員に達しましたので、募集を終了しました。
その2“甲賀編”6月24日(土) 10:00~18:00※定員に達しましたので、募集を終了しました。
集合:NO-MA
定員:各回25名(要予約)
参加費:1,000円(観覧料を含む)
※参加費は当日お支払ください。
※詳細は決まり次第こちらで随時ご案内します。

夏休みお絵かき道場「わたしの“かみさま”をつくろう」

実は身近な場所に隠れている“かみさま”を探しましょう。みつけたら写真に撮って自分の世界をつくります。

講師:辻村耕司(写真家、出展者)
日時:7月29日(土)13:00~15:00
集合:奥村家住宅(近江八幡市永原町上8)
定員:20人(要予約)
対象:中学生以下
参加費:無料

修行「うつし、あらわれ、“行”体験」

“かたち”を描き写す“行”を体験しましょう。心を静かにして筆を運ぶことで、無の境地にたどりつけるかもしれません。

日時:期間中常時開催
会場:NO-MA
参加費:観覧料

お問い合わせ・イベントのご予約

ボーダレス・アートミュージアムNO-MA
Tel/Fax 0748-36-5018
E-mail no-ma[ at ]lake.ocn.ne.jp ※[ at ]を@に変換してください。

出展者

荒川朋子  Arakawa Tomoko

「ふさふさ」

(京都府/1988‐)出展会場:NO-MA
ご神体や呪具を思わせる木彫を多数発表している。多くの作品は「毛」があしらわれることから、グロテスクな生々しさを醸し出している。一方、シンプルで丸みを帯びたかたちは愛らしくもあり、不思議な魅力を放つ。

http://arakawa-tomoko.com/works

一円敏彦  Ichien Toshihiko

無題

(滋賀県/1955‐)出展会場:NO-MA
滋賀県湖東地域の山奥深く。木を彫り、野草茶を楽しむ。山林に息吹く自然を見つめて過ごす日々を送る一円。住居には、木彫や陶による造形がところせましと並び、居間の中央にも、比較的大きな木彫がまるで祭神のように置かれている。

入江早耶  Irie Saya

「カンノンダスト(菊理媛神)」

(広島県/1983‐)出展会場:NO-MA
一連の制作は、あたかもイメージ自体が意思を持ち、啓示を与えるために降臨したかのようであり、観る者を神聖な気持ちで包み込む。つくられる彫刻は、対象となるイメージをケシゴムで消し、そのカスを利用して形成するという気の遠くなるプロセスを経て生み出される。

http://iriesaya.com/

大井康弘  Oi Yasuhiro

「ガネーシャ」

(滋賀県/1982‐)出展会場:NO-MA
大井は作品の中に、自らの体毛や大好きな木の実などを入れる。それらの素材をティッシュで優しく包み、新聞紙で覆い、さらにガムテープでぐるぐる巻きにしてできた芯材の上に粘土を足していく。大井にとっての制作は、作品と自分との距離を限りなく近づけ、ひいては分身をつくり出す行為なのかもしれない。

宮川隆  Miyagawa Takashi

タイトルなし

(東京都/1955‐)出展会場:NO-MA
沖縄県の宮古島に生まれ、東京でグラフィックデザイナーとして活動する宮川のもう一つの顔。それは、「カンカカリャ」である。1993年、突如、頭の中に情報が流れ出し、1枚の絵を「描いてしまった」と話す宮川。それまで学んだどの技法とも異なる絵。自分が描いたという実感はない。描き続ける日々がスタートした。

岩岡保吉  Iwaoka Yasukichi

「イネ米のカみ」

(宮崎県/1889‐1977)出展会場:カネ吉別邸
高鍋町持田を一望できる高台に高鍋大師はあり、この地には岩岡が制作した素朴かつ奔放な石仏700体以上が鎮座している。町一帯に群在する古墳の盗掘事件に心を痛めた岩岡は、私財を投げ打って古墳の一角を購入。古代の人々の霊を鎮めるため、そして、今を生きる人々の幸せを願い、半生かけて石仏を制作し続けた。

http://www.kankou-takanabe.com/siteseeing/daishi

木村賢史  Kimura Kenshi

日本仮面歴史館 福々和神面

(静岡県/1943‐)出展会場:カネ吉別邸
能、田楽の面や古刹の仏面など、約500点が飾られている「日本仮面歴史館 福々和神面」。これらの面は、館長である木村自らが、30年以上かけて制作したもの。日本の心のすばらしさを伝える、という終世のコンセプトの下、独自の手法で制作を始めた木村だが、その情熱は極めて強く、ついには仮面館までオープンするにいたった。

http://www4.tokai.or.jp/omenkan/hp/omen/omen.html

辻村耕司  Tsujimura Koji

「帯掛け祭の七人子供/東近江市蒲生」

(滋賀県/1957‐)出展会場:カネ吉別邸
人間の営みと密接する祭りや習わし、自然を撮影する辻村。時代時代で新たな要素を取り入れ不可思議な魅力を放つ祭礼。装束やかぶり物、神輿の飾り、曳山を荘厳する彫刻など伝承されるかたち。祭りのルーツには、祈りや感謝、慰霊などがあり、辻村のレンズは、そうした古来から続く人々の営みとともに、そこに流れる感情や思考そのものを捉えている。

宮﨑甲子男  Miyazaki Kashio

喫茶ブルボン

(福島県/1924‐2016)出展会場:カネ吉別邸
とある喫茶店のガレージ。黄金色の輝きを放つ群像に目を奪われる。「喫茶ブルボン」である。神仏を彷彿とさせる彫像や、白塗りの女性像などが密集し、裏庭や店内にも広がっている。これらは、喫茶店のマスターであった宮﨑によるもの。一見すると異様な雰囲気が漂う作品は、家族や人生訓、愛がテーマとなっており、見続けていると、不思議と温かな気持ちになってくる。

吉田格也  Yoshida Kakuya

自宅の庭に並ぶ水の入ったペットボトル

(兵庫県/1975‐)出展会場:カネ吉別邸
吉田の表現は、特定の境界を可視化するかのようだ。来る日もペットボトルを設置する行為は、自宅から敷地外へ、自作の扇子を並べる行為は、部屋から別の部屋へ、吉田の祖母の他界がきっかけで描き始めた<天国 階段>は、現実世界から別の世界へ、それぞれの境界を際立たせている。迷いのない吉田の所作から、人が対象を「信じる」ことの原点を感じさせずにはおかない。

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