ボーダレス・アートミュージアム NO-MA

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展覧会情報

これまでの展覧会

ボーダレスの証明 はたよしこという衝動

2021年6月5日(土)~8月29日(日)

絵本作家のはたよしこは、1991年、兵庫県西宮市のすずかけ作業所でボランティアとして絵画クラブを始めました。また、1995年頃からは、日本全国の障害のある作者のリサーチを開始し、多数の作品を発掘してきました。障害のある人の表現との出会いは、はたを駆り立てました。NO-MAの設立前から関わり、館の名称である「ボーダレス・アート」というコンセプトを見出すと、2004年の開館後はNO-MAのアートディレクターとして、20本を超える展覧会を企画しました。障害者、高齢者、現代アーティストなど、あらゆる表現者がボーダレスに集う、数々の刺激的な展覧会を生み出し、新たな芸術観を社会に提示してきたのです。

「人間のDNAには、表現したい衝動というものが列をなして並んでいる」私が頼っているのは、この直感一つだ。
 はたよしこ『DNAパラダイス―27人のアウトサイダーアーティストたち』

はたは、2019年度をもってアートディレクターを引退しましたが、彼女の実践は思想とともに次世代に受け継がれています。本展では、「はたよしこ」という人物がフルスロットルで走り抜けたその軌跡を追い、彼女が思い描き、また行動に移した「ボーダレス」を体感いただきます。

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会場ボーダレス・アートミュージアムNO-MA
開館時間11:00~17:00
休館日月曜日(祝日の場合は翌平日)
観覧料一般300円(250円) 高大生250円(200円)
※中学生以下無料、障害のある方と付添者1名無料
※( )内は20名以上の団体料金

主 催 ボーダレス・アートミュージアムNO-MA、

    社会福祉法人グロー(GLOW)~生きることが光になる~

後 援 滋賀県、滋賀県教育委員会、近江八幡市、近江八幡市教育委員会

協 力 一羊会あとりえすずかけ・すずかけ絵画クラブ、近江八幡観光物産協会、しがらき会信楽青年寮、

    studio COOCA、しみんふくし滋賀、バンバン


展示構成

1.Replay:高嶺格、橋脇健一、ムラギしマナヴ、吉田格也

2.すずかけ絵画クラブのアーティスト:尼崎昌弘、舛次崇、竹村幸恵、富塚純光、安田文春

3.信楽青年寮と田島征三:伊藤喜彦、村田清司

4.DNAパラダイス—―全国の作者との出会い:川村紀子、木伏大助、木村茜

5.はたよしこの絵本:はたよしこ


 


はたよしこ プロフィール

1949年、岡山県生まれ、兵庫県在住。岡山大学教育学部特設美術科卒業。1970年代から2000年初頭にかけて絵本作家として活動するかたわら、子供の造形教室に関わりました。その後、ある特別支援学校の作品展で出会った絵に感銘を受け、1991年にボランティアとして兵庫県西宮市のすずかけ作業所で絵画クラブを始めました。1995年から、日本全国の作者のリサーチを開始。NO-MAの立ち上げに深く関わり、開館後はアートディレクターとして、「私あるいは私 [静かなる燃焼系]」(2004年)や「快走老人録 ~老ヒテマスマス過激ニナル~」(2006年)など、数々のボーダレスな展覧会を企画しました。

関連イベント

イベントのご予約/お問い合わせ

ボーダレス・アートミュージアムNO-MA
Tel/Fax 0748-36-5018
E-mail no-ma[ at ]lake.ocn.ne.jp ※[ at ]を@に変換してください。

映画「まひるのほし」上映会&アフタートーク

こちらのイベントは終了いたしました。ご了承ください。

本展の複数の出展者が出演するドキュメンタリー映画「まひるのほし」を上映します。上映後は映画にも登場する工房絵(現studio COOCA)やすずかけ絵画クラブの関係者を迎え、内容を掘り下げるトークを行います。
 ①映画上映会「まひるのほし」(1998年、監督:佐藤真)
 ②アフタートーク
  講師:関根幹司(studio COOCA施設長)
     三栖香織(すずかけ絵画クラブ・あとりえすずかけ)
  聞き手:横井悠(NO-MA主任学芸員)
日時:2021年7月11日(日)13:00~15:30
会場:酒游舘(近江八幡市仲屋町中6)
定員:30人(要予約)

予約受付を終了しました。

参加費:観覧料(チケットをご提示ください)

追加開催 映画「まひるのほし」上映会&アフタートーク

こちらのイベントは終了いたしました。ご了承ください。

本展の複数の出展者が出演するドキュメンタリー映画「まひるのほし」を上映します。上映後は、はたさんの活動に大きな影響を与えた絵本作家の田島征三さんにご登壇頂きます。田島さんは「まひるのほし」の撮影監督でもあります。ほか、「まひるのほし」製作者である山上徹二郎さん、田島さんやはたさんが信楽青年寮に通っていた頃に信楽青年寮の支援員をしていた中島秀夫さんを迎え、はたよしこさんにまつわる様々なエピソードについて、気持ちの赴くままに語っていただきます。
 ①映画上映会「まひるのほし」(1998年、監督:佐藤真)
 ②トークイベント「あの日、私たちは”はたよしこ”に出会った。」
  登壇者:田島征三(絵本作家、美術家)
      中島秀夫(社会福祉法人グロー)
      山上徹二郎(シグロ代表「まひるのほし」製作・配給)
日時:2021年7月30日(金)13:00~15:30
会場:酒游舘(近江八幡市仲屋町中6)
定員:30人(要予約)
参加費:観覧料(チケットをご提示ください)

公開制作「大いなる絵空事」

こちらのイベントは中止となりました。ご了承ください。

富塚純光は事実と空想が入り交じった物語を綴り、文字と絵が一体化した作品を作っています。どのような方法で作品は生み出されるのでしょう。その独自性にあふれる制作を公開します。
出演:富塚純光(本展出展者)
日時:2021年8月21日(土)11:00~12:30
会場:NO-MA(近江八幡市永原町上16)
定員:なし(予約不要)
参加費:観覧料

関連企画『ボーダレスの証明 はたよしこという衝動』特設コーナー

はたよしこの絵本や、本展出展作家の著書、アール・ブリュットの関連本等、本展をより深く知り、楽しむための資料を集めた特設コーナーを、近江八幡市立図書館で展開します。

会場 近江八幡市立図書館(滋賀県近江八幡市宮内町100)
会期 2021年6月5日(土)~8月29日(日)

出展者

1.Replay:高嶺格、橋脇健一、ムラギしマナヴ、吉田格也

はたが携わった作品展示から、NO-MAの空間と結びつきの深い展示や、はたの熱量が感じられる展示など、3組のアーティストの展示をReplay(再演)します。時を経て、Replayされた作品展示は、当時のはたの視点を伝えるとともに、その視点から今を再照射します。

ReplayⅠ:高嶺格 ≪水位と体内音≫(2004年)【上】
ReplayⅡ:橋脇健一 ≪無題≫(1978年頃~2001年頃)【中】
ReplayⅢ:ムラギしマナヴ ≪アロアンヌ製造中止≫(2010年)
      吉田格也 ≪鶴の恩返し又は夕鶴≫(1985年頃~2010年)【下】

2.すずかけ絵画クラブのアーティスト:尼崎昌弘、舛次崇、竹村幸恵、富塚純光、安田文春

「すずかけ絵画クラブ」は、はたが1991年に始めた絵画クラブです。1987年、大阪市民ギャラリーでの展覧会で展示されていた、特別支援学校の生徒による常識にとらわれない絵に感銘を受けたはたは、自分もこのような絵の制作に関わりたいと考え、さまざまな障害福祉施設に絵画クラブ開設を持ちかけました。唯一、受入れたのがすずかけ作業所であり、はたはそこで絵画クラブをスタートさせました。絵画クラブの活動の記録は、はたによるエッセイ『風のうまれるところ』(1998年、小学館)にまとめられました。また、クラブの活動の様子は1999年公開のドキュメンタリー映画「まひるのほし」(監督:佐藤真)でも紹介されました。

出展者
【左上】尼崎昌弘 ≪花魁≫(2010年)
【左下】竹村幸恵 ≪無題≫(2020年)
【右上】舛次崇 ≪ローラーと花瓶とかえで≫(2007年)
【右中】富塚純光 ≪丹波篠山お城ドーナツ≫(2009年)
【右下】安田文春 ≪さんかっけいのみなさん≫(制作年不詳)

3.信楽青年寮と田島征三:伊藤喜彦、村田清司

はたは1992年、とある書店で、新刊本として積んであった一冊の本を手に取りました。田島征三著『ふしぎのアーティストたち―信楽青年寮の人たちがくれたもの』です。この本は、田島征三と信楽青年寮で制作する人たちとの関りがつぶさに綴られたエッセイです。絵画クラブの活動を通じて、障害のある人の表現がなぜ心を揺さぶるのか、と日々思考していたはたにとって、この本はバイブルであり、その後、幾度となく信楽青年寮を訪ねています。本チャプターでは、はたに影響を与えた、信楽青年寮で生まれた作品や、関連資料を展示します。

出展者
【左上】伊藤喜彦 ≪鬼の顔≫(制作年不詳)
【右】 村田清司 ≪無題≫(制作年不詳)
関連資料
【左下】『ふしぎのアーティストたち―信楽青年寮の人たちがくれたもの』(1992年、旬報社)

4.DNAパラダイス――全国の作者との出会い:川村紀子、木伏大助、木村茜

はたは、月刊誌「さぽーと」(日本知的障害者福祉協会)の一つのコーナーを担当し、毎月一名の作品を紹介していました。当初は、身近な作者を紹介していましたが、はたの好奇心のボルテージが上がり、経費そっちのけで全国の作者をリサーチするようになっていきました。2001年には、月刊誌「さぽーと」に掲載された作者の中から、はたがセレクトしてまとめた『DNAパラダイス:27人のアウトサイダーアーティストたち』(日本知的障害者福祉協会)が発行されました。月刊誌「さぽーと」への寄稿が終了した後も、NO-MAの作品調査などで数々の作品を発掘してきました。本チャプターでは、『DNAパラダイス:27人のアウトサイダーアーティストたち』に掲載された作者から3名の作者の作品を展示します。

出展者
【上】川村紀子 ≪おとこ≫(1995年)
【中】木伏大助 ≪無題≫(1981年)
【下】木村茜 ≪お線香花火≫(2002年)

5.はたよしこの絵本:はたよしこ

はたは、1980年前後から2000年初頭にかけて、多くの絵本を制作しました。はたの絵本は、さまざまなマテリアルへの関心、躍動感あふれる筆致など自由に満ちあふれており、はたよしこの人物像が如実に表れています。今なお、多くの人に愛されるはたの絵本を原画とともに展示します。

絵本展示
『ゆうくんのぶわぶわふうせん』(1983年、偕成社)、『そらのたべかたおしえましょう』(1992年、鈴木出版)、『うしろを みせて』(1993年、鈴木出版)、『おにがきた』(1993年、原案:片倉信夫、偕成社)、『かけっこしよう』(1993年、岩崎書店)、『ありがとうニャアニャア』(1995年、作:高浜直子、岩崎書店)、『ぼくをだいて』(1999年、偕成社)、『月夜のねこいち』(2004年、文:越水利江子、毎日新聞社)

本展における新型コロナウイルス対応について
〇来場される方には、以下の対応をお願いします。
 1.体調不良(発熱・咳・咽頭痛・味覚障害などの症状)の方はご来場をご遠慮いただきます。
 2.マスク着用、こまめな手洗い、アルコール等による手指消毒をお願いします。
 3.観覧中は、他の人と接触しない程度の間隔を確保してください。
 (障害のある方等の誘導、介助を行う場合は除きます)
 4.来場者が多い場合は、入場を制限させていただくことがあります。
 5.大きな声での会話はご遠慮いただきます。
〇主催者として、以下の新型コロナウイルス対策を徹底します。
 ・スタッフは毎日、検温・体調確認を行い健康管理に努めます。
 ・スタッフはマスク着用の上で案内いたします。また、こまめに手洗いを行います。
 ・館内のドア、手すり、トイレなど、手を触れられる箇所の消毒を強化します。
 ・館内は密閉した空間にならないよう、定期的に換気を行います。

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