ボーダレス・アートミュージアム NO-MA

  • Japanese
  • English
  • 中文
  • 한글

展覧会情報

  • HOME
  • > NO-MA展覧会情報
  • > アート・サポーター派遣事業作品発表会「はじまりのアート」展 きらりをみつけに

これまでの展覧会

アート・サポーター派遣事業作品発表会「はじまりのアート」展 きらりをみつけに

2006年1月28日(土)~2月5日(日)

アート・サポーター派遣事業
アート・サポーター派遣事業は、滋賀県内の障害者支援センターに、障害のある人たちが自由な造形活動をする場を整備し、そこに、美術を学ぶ学生を中心としたアート・サポーターを派遣する事業です。この事業では、障害のある人たちとアート・サポーターとの、造形活動を媒体としたコミュニケーションから、色彩豊かで楽しい作品が次々と生まれています。この事業では、一年間に制作された作品を「はじまりのアート」展として毎年発表しています。作品のはじまり、サポーターとのコミュニケーションのはじまり・・・。この作品展には、いろんな「はじまり」が散りばめられています。

「見せることを前提としない彼らの作品は、関わるほど引き込まれてしまう何かがあります。それは魅力的な色づかいや衝撃的な描き方、もの作りに向き合う姿勢だけでなく、作者自身と関わることで見えてきます。その制作をサポートするというよりも、むしろ教えてもらった「きらり」をこの作品展で紹介できたらと思います。ワクワクとドキドキが生まれる瞬間、言葉では説明できない、あなただけにみつけることのできる「きらり」を探しにきませんか?

  • →作家・作品情報
会場ボーダレス・アートギャラリーNO-MA
開館時間10:00~17:00
休館日1月30日(月)
観覧料無料
主催:滋賀県社会福祉事業団
後援:滋賀県、滋賀県教育委員会、近江八幡市、近江八幡市教育委員会

出展協力:湖北地域障害者生活支援センター(長浜市)、彦愛犬地域障害者生活支援センター(犬上郡豊郷町)、湖西地域障害者生活支援センター(高島市)、知的障害児者地域生活支援センター(大津市)

アート・サポーター派遣事業

 障害のある人たちの造形は、福祉の枠を越え、美術界でも評価を得るようになってきました。アウトサイダー・アートの一つといわれ、公立の美術館でも展覧会が行われるようになってきましたが、障害のある人たちが自由に造形活動ができる場はまだ少なく、物理的な環境や福祉制度などの問題が優先し、本人の意思で自由に参加しにくいのが現状です。
 障害のある人たちが自由に気軽に参加できる造形活動の場を整備することで、より多くの障害のある人たちが造形活動に参加できるようにと、実施しているのがこのアート・サポーター派遣事業です。
 この事業には、芸術系の大学に通う学生にアート・サポーターとして参加してもらっています。絵を描く、モノを造るという同じ立場の人間同士として、その場を共有することは、障害のある人たちを取り巻く、家族、支援者には築くことのできない関係を構築しています。連帯感のような同じ空気を共有することで、より自由な造形活動を行うことができています。
 「自由に描いていいよ」の一言で、自由に絵を描くことのできる人はそう多くはありません。この事業の中では、自由という抽象的な言葉と感覚を、アート・サポーターが体現しているからこそ、障害のある人たちはこの活動の中で、自由な造形活動を行うことができるのです。
そして、アート・サポーターにとってのこの事業は、自分たちが好きで始めた造形活動だったけれども、学校で課題や専門を学ぶうちに忘れてしまっていた、「絵を描くことは楽しい」というあまりにも簡単ですが、重要なことを思い出させてくれるようです。そして、障害のある人たちの自由な造形から、芸術の自分なりの意味を見つける作業を行っているのだと思います。
 学生と初めて自由造形を行う障害のある人が積み上げるこの事業は、お互い、飛躍の可能性は秘めながらも、まだ未分化な状態の作品が多くあります。しかし、彼らのコミュニケーションの中で生まれてくる作品には、未分化だからこその浮遊感や軽ろやかさが漂い、その作品を造り上げたときの心情がよく現れています。
 多くのサポーターが参加してくれることはもちろん大切ですが、県内の多くの場所でこのような取り組みが拡がっていくことで、障害者アートの認知、障害のある人たちが地域で好きなときに好きな造形を楽しむことができる地域作りに繋がっていけばと考えています。

※「アート・サポーター派遣事業」は現在、実施しておりません。

展覧会風景

  展覧会風景 展覧会風景

  展覧会風景 展覧会風景

<きらり>が生まれるところ

湖北地域障害者生活支援センター あ~と

 この支援センターでは、昨年度からの実施になります。毎月1回の土曜日デイサービスのプログラムとして定着し、多くの人に楽しんでもらっています。多くの人に参加してもらっているため、数ヶ月に1回の割合でしか参加できない人もいます。
 開催当初に比べ、モチーフを見つけて描く人、サポーターと話をしながら描くモノを見つけていく人、様々ですが、座って戸惑う時間が少なくなっています。
 輪郭は小さいながらも、不思議な色使いやモチーフが多いのが特徴です。

彦愛犬地域障害者生活支援センター ステップあップ21

 現在実施している4カ所の支援センターの内、本事業が始まった当初から活動をしています。月2回の活動で、毎回10名から15名ほど参加されています。4年目を迎え、同じような作品をつくり続けている人も、微妙にモチーフが変わってきたり、使う画材が変わってきたりと、制作過程に変化が見える人が多くなってきました。
 慣れてきているためか、自分で何をしようか決めてこられる人が多いのが特徴です。作品を創り上げるペースがとても早くいのが特徴です。

知的障害児者地域生活支援センター

 月に1回、自分のペースを大切にしてこの活動に参加してもらうため、5名程度と少人数での活動となっています。自分のしたいことを大切にしつつも、お面づくりやTシャツの染色など、様々な素材を提案してこの活動を行っています。
 家から出ることができなかった方が、この活動をきっかけに自宅から外に出ることができるようになったり、とアートで社会とつながっている人もいます。

湖西地域障害者生活支援センター わになろう

 のんびりとした環境の中、作品をつくっている、地域性の出ている場所です。毎回参加人数は5名程度と多くはありませんが、のびのびと参加してもらうことができています。支援センター独自の活動と位置づけているため、このセンターのみ小学生が参加されています。小学生の動きに目を細めながら、年長の人たちが絵画や陶芸を楽しむ姿は、アートが日常に馴染んだ風景として心地よい空間を醸し出しています。時にはにぎやかに、そしてひっそりと活動を行っています。

NO-MA展覧会情報に戻る

ご展覧会情報

次の展覧会

2023年5月以降の展覧会情報については、新サイトをご覧ください

https://no-ma.jp/

  • NO-MA 公式 twitterページ
  • NO-MA 公式 Facebookページ