ボーダレス・アートミュージアム NO-MA

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展覧会情報

これまでの展覧会

私あるいは私 [静かなる燃焼系]

2004年7月3日(土)~9月20日(月・祝)

本展は、このたびオープンいたしましたボーダレス・アートギャラリーNO-MAの開館を記念して開催するものです。このギャラリーでは障害の有無を超え、作品を通じて、人が持つ表現へのエネルギーが交差する、新しいアートの場所を目指しています。 その幕開けとなる今展では、テーマを「私」に置きました。 

人は表現をしなくても死ぬわけではありません。しかし、有史以来を眺めても、人はものを作ったり表現行為をすることを決して手放さないでいるのです。たとえそれが何の役に立たなくても、また、他人に見られる事がまるで無くても、人は惜しげもなく膨大なエネルギーをそこに注ぐことができるのです。

「障害者」という言葉があります。「アーティスト」という言葉があります。それぞれに社会の中での位置や属するシステムは確かに違います。しかしそんな区分を飛び越えて「表現者個人」というフィールドでとらえると、通底する何かがありありと見えるのです。そしておもしろいことに、そこにはアートを楽しむ要である「人間の多様な快楽の有りよう」がずいぶんまっすぐに見えてきてしまうのです。

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会場ボーダレス・アートギャラリーNO-MA
開館時間11:00~18:00
休館日毎月曜日と7月20日(火)は休館・7月19日(月・祝)は開館
観覧料400円(20名以上の団体300円)
主催:ボーダレス・アートギャラリーNO-MA開設記念展実行委員会、社会福祉法人滋賀県社会福祉事業団
後援:NHK大津放送局、滋賀県、滋賀県教育委員会、近江八幡市、近江八幡市教育委員会
協賛:アサヒビール株式会社、松下電器産業株式会社 
協力:滋賀県立近代美術館、信楽青年寮、玉山岡本病院、野間清六邸、八幡学区第三区自治会

アートディレクター:はたよしこ

展覧会風景

  展覧会風景 展覧会風景

  展覧会風景 展覧会風景

関連イベント

ワークショップ

「夏休み!遊ぼうぜ子どもたち!!私がつくる私のアート」
日時:7月31日(土)13:00~16:00
ナビゲーター:中西恵子、宍戸信子
会場:八幡学区第三区自治会館
参加費:200円
定員:25名

遊び感覚でアートを楽しめるダンスや造形を障害の有無を問わず提案しているユニット。

  

コンサート

「NO-MAの小さな夏祭り」
日時:7月31日(土)16:00~
出演:月と蛙(清水彩月&岡部わたる)
会場:八幡学区第三区自治会館
入場料:500円/oneドリンク付き

三味線やギターを弾きながら和風民謡ロックのテイストで聴かせる、美しく力強い歌声の二人、清水彩月&岡部わたる。

 

トークショー

「“表現”という名の謎」
日時:8月21日(土)14:00~16:00
講師:鷲田清一(大阪大学大学院文学部研究科教授)
会場:八幡学区第三区自治会館
展覧会チケット半券で入場

哲学をベースに身体、自分、他者、制度などの問題を論じ、独自の研究領域を開き、広く人間存在や表現、他者との関係をユニークな観点で説く。

 

身体表現ライブとトーク

「みみをすます」
日時:9月4日(土)18:30~
出演:岩下徹(京都造形芸術大学助教授・舞踏家)
会場:野間清六邸
入場料:1000円
定員:40名

山海塾でも活動する、即興のソロダンサー。自分の身体一つでその場に立ち「いま、ここ」に生まれる動きの衝動に限りなく忠実であろうとする。ダンスに馴染みのない人も白紙で自由に楽しめる。

 

ギャラリートーク

「作品紹介」
日時:7月24日(土)14:00~15:00、9月5日(日)14:00~15:00 
解説:はたよしこ(今展企画者・アートディレクター)

 

出展作家

初代 宮川香山 -明治が流出させた幻のジャポニズム-

明治維新以来の急進的な西欧化の動きの中、世界博覧会への出品に向けて数々の陶磁器工房が国の奨励政策の元に疾走した時代があった。中でも香山は独自の美学と空前絶後の至芸の業で量産を拒み私的信念を貫き、当事の欧米で最高の評価を獲得していた。執念の収集家田邊哲人が海外から買い戻した幻の香山作品である。

伊藤喜彦 -細胞分裂を繰り返すおびただしい鬼面-

信楽青年寮という施設に暮らす彼は作陶歴30年にも及ぶ。集団生活にありながら制作も暮らしもあくまでも1人を主張する。以前は粘土を自分の唾液で接着していたが、そんな自己の分身としての鬼面を、誰かに所有して欲しいと強く願うのか、自ら作品に彫り込む値札は、他者を求める記号のようにも思える。

岩崎 司 -極私的祈りの詩歌画-

精神を病んで入院生活になるまでは市議会議員も務めていた。今は病院のベッド1つの空間が唯一の私物である。洪水のようにあふれ出るイメージを、身辺で入手でき得る最小限の材料を使って表現している。心の苦闘と怒りを沈静させながら、祈りのような制作が続いている。

森村泰昌 -モリムラがとらえた私的フェルメールの部屋-

17世紀の画家フェルメールの最高傑作「画家のアトリエ」(別名「絵画芸術」)を、彼の名がシリーズとして新制作した。世界に数々有るフェルメール研究家の諸説に、表現者自身としての森村泰昌が新基軸の視点で挑む、「フェルメールのアトリエ」が日本の和室に立体空間として出現することとなった。

高峰 格 -忘れかけていた身体と脳の新しい回路-

思考よりも体験や行動を優先させた表現を続けている彼は、「身体と脳のコラボレーションを可視化する」と語る。今展の出展作品はギャラリー裏庭にある蔵の暗闇の中で不可思議な体験をさせてくれる。あなた自身のイメージを自由に浮遊させ、自分自身の位置をゆっくりと確認してほしい。

展覧会チラシ全貌

     

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