Jan 19 |
【第12回ing】関連イベントの様子 |
15日(金)から始まった本展の後期展示。
16日(土)には2つの関連イベントを行いました。
まずは、今井祝雄さん(美術家・成安造形大学名誉教授)と中野裕介さん(美術家〈パラモデル〉)による講演「障害者の作品の魅力と可能性について」です。
お二人からそれぞれに自身の制作についてお話しいただいた後、本展実行委員長と事務局が聞き手となりお話しを伺いました。
中野さんは、ご自身の制作のなかにある工事中(進行中)というテーマがingと共通していることや、テナシイヌという作品、東大阪の春徳丸伝説をモチーフにした作品などから「欠損」は新たなものが生まれていくことでもあると考えてこられたとお話しがありました。
障害者の作品を見ていると、表現の原点にいると感じるということも仰っていました。
今井さんは具体美術のメンバーとなり美術家として第一線で制作をしてこられたなかでスランプに陥ったときに、作り続ける人に憧れて全国を歩いたエピソードを話されました。そこで「人はなぜ物をつくるのか」という問いについて、つくりたいからつくるのだと感じたそうです。そのなかで障害のある作者との出会い、創造の泉に初めから立っている人なんだとも発言されていました。「つくれば何でも作品というわけではなく、アートと言えないものもある。ただそこには芸術的価値と福祉的価値が存在している」というお話しもありました。
実行委員長からは、障害者の作品を評価する立場に立ったときどのような視点でみているか、最近の障害者の作品をめぐる動きについて感じていることなど、皆さんが気になっていることが聞かれました。
その後、オープニングイベントを開催しました。
冒頭の実行委員長のご挨拶のあと、出展者9名のご紹介とともにギャラリートークを行いました。
参加者も38人と会場がいっぱいになる状況でしたが、作者から直接作品について話が聞ける機会に真剣に耳を傾けられていました。平野義明さんは2階でずっと公開制作をされていて、たくさんのお客様がその様子を囲んでいました。
後期には歌やスピーチなどの表現も多く、これらの作者は2月13日の関連イベントingスーパーリサイタル!!!に出演されます。また詳細は近日中にアップします。