ボーダレス・アートミュージアム NO-MA

  • Japanese
  • English
  • 中文
  • 한글

ブログ

  • HOME
  • > ブログ
  • > 「“ing”っぽい創作ワークショップ」レポート(1)

Dec

23

「“ing”っぽい創作ワークショップ」レポート(1)

カテゴリー: ブログ |

“ing”っぽいって一体何でしょう。
このイベント名を聞いた方はそう思われるかもしれません。
現在開催中の「第16回滋賀県施設・学校合同企画展」のサブタイトル「ing・・・~障害のある人の進行形~」から名付けたこのイベント名。
それを紐解くためにまず、イベントの内容からご紹介します。

12月15日(日)にNO-MA近隣にある酒游舘を会場に、6つの創作ワークショップのブースが同時開催され、参加される方はいつでもどのブースでも創作体験ができるというイベントでした。
5つのブースには、本展出展者にもお越ししただき、直にその創作を目の当たりできる機会になりました。創作体験の内容と当日の各ブースの様子もご紹介します。

「電車の中身をつくろう」(後期出展作品より)
車窓となる風景を好きな写真から選び、電車の内部(椅子、電子掲示板、吊り棚等)を取り付けて半立体の作品を作ります。
椅子などの取り付けパーツはこちらで用意し、折り紙を貼り付けて椅子を装飾したり、電車内部を好きに描き込んだりできます。
ボンドにのり、両面テープ、マスキングテープ、メンディングテープ、取り付け方はお任せ。ありとあらゆるくっつける材料をご用意しました。


作者の松田瑛さんは、電車が大好き。この日も新たな作品に取り組みましたが納得いかなくなると、他のWSにも参加しながら、新たなひらめきがくるまで間をおき、再度取り組んだ結果、両面に作品を貼り付ける工夫をされました。
参加者もみなさん取り付け方や装飾に試行錯誤。それぞれに行き先の違う電車の中身ができあがりました。

「タイトル限定お絵描き教室」(後期出展作品より)
作者は日常の中からヒントを得て浮かんだ様々なストーリーを、実在の人物とオリジナルキャラクターを織り交ぜて1枚の絵に描き込みます。作者が決めたタイトルを元に、それぞれがオリジナルキャラクターを入れて作品を描きました。
この日のタイトルは、「この世の中安全に」です。

作者のかーくん1997が描いたのは、ながらスマホの危険を警鐘する絵。ですが、標語ポスターのようではなく、ユーモアも感じさせながらまるでロールプレイングゲームのような世界観が。

子どもたちにはこのワークショップは難しいのではないか、そう感じていましたが、「オリジナルキャラクターをつくれる?」と確認すると、「ある!」と即答。
迷いもなく、信号を渡るオリジナルキャラクター3匹を描いていきます。さらにもう1匹作ってみると悩み始めました。
他のお子さんも、挑戦した職員の方の絵も、それぞれに味のあるキャラクターとタイトルに沿った楽しい世界が描き込まれていきました。

こちらは、後期展示の常設WSでも体験いただけます。タイトルは作者の作品に出てくる言葉、または作者に決めていただきますので、ぜひ後期にお越しいただき体験してください。

「“ぎゅっ”とつかんで表現しよう」(前期出展作品より)
フィンガーペイント用絵の具を手につけ、目の前にある紺色と白色の帆布に思い思いに色を乗せていきます。指でそっとなぞったり、思いっきり引っ張ったり、それはまるで作者の鈴木彩華さんと同じく”心の動き”を表現しているようでした。


最初は参加することを躊躇していたお子さんが、手の中でオリジナルの色を作り始めたり、別の出展者が参加し、NO-MAのスタッフと半分半分にライブペインティングが始まったり、手に絵の具を乗せて表現する感覚と戯れるひとときとなりました。
コラボレーションして生まれた作品は、青や黄緑で優しく布を埋め尽くす‟静”と赤と白の絵の具の勢いがある線でくっきり浮かび上がる”動”が見事に調和していました。

(レポート(2)に続きます)

コメントは停止中です。