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Jun

17

スウェーデン・フランスの出張レポート(前編)

カテゴリー: NO-MA ニュース, ブログ |

私たちは、2017年にフランス・ナント市で、2018年にはスウェーデンで、芸術文化交流事業を行います。
その協議のため、6月3日(水)~11日(木)にかけて、両国に出張に行ってきましたので、少しその内容をレポートします。

今回は、スウェーデンについてです。
訪問したのは、スウェーデン・ストックホルムです。
2018年はスウェーデンと日本の国交樹立150周年にあたります。
スウェーデンでは、欧州日本研究所(EIJS)のプロジェクト2018の研究会で(社福)愛成会の小林瑞恵さんによる講演、特別支援学校や障害者アートのアトリエの視察などを行いました。

●小林さんの講演「ArtBrut in Japan The possibilities of expression」

初めてアール・ブリュットをお知りになる参加者もいたため、アール・ブリュットという言葉の意味、日本の取り組みやアール・ブリュット作品の紹介がされました。全編英語での講演でした。ここではスウェーデンの美術館関係者、アトリエスタッフの方々とも知り合い、有意義な情報交換もできました。

●Haggviks特別支援学校の訪問

渡航前にアイサに相談のメールをいただいたことが今回の視察に繋がりました。とても幸運なタイミングで驚きです。こちらには16~20歳の発達障害、知的障害、自閉症、身体障害、アスペルガーなどさまざまな障害のある方が通われています。芸術活動や菜園(ガーディニング)活動を中心に個々それぞれにカリキュラムを組み、授業を実施されているそうです。就労や社会生活を行う際のスキルなどが身に着けられるよう取り組まれていました。芸術分野の教師は紹介されただけでも美術、テキスタイル、メディア、写真・フィルムなどと各分野に分かれ専門性の高い授業が実施されていてとても驚きました。
Haggviks特別支援学校のHP

●アトリエInutiの訪問
ストックホルムからタクシーで20分程の島にあるアトリエ。Inutiは障害のあるアーティストを受け入れており、現在は3箇所にアトリエがあります。作品の収蔵もされており、現在は400点ほどの収蔵作品があるそうです。収蔵作品はInutiの作家やドネーションにより集められており、諸外国でアール・ブリュットやアウトサイダーアート関係の展覧会にも出展されていました。

アトリエInutiのHP

休日にはストックホルム市内の美術館を巡りました。美術館専門のMAPが配付されているほど多くの美術館や博物館、水族館などが集まっている都市で驚きでした。


近代美術館(前庭)


Kulturhusetギャラリー前
ストックホルム中央駅のすぐ隣にある1974年に開館した芸術センター。ギャラリーのほか劇場、レストラン、ショップ、子どものためのワークショップスペースなどがありました。


リリエワルシュ美術館
1916年に開館した公立美術館で、現在のディレクターはMårten Castenforsさん

スウェーデンで多くの関係者とお会いすることができ、刺激を受けることが多い出張でした。日本の作品を紹介すると、皆さん一様に食い入るようなまなざしでご覧になり「こんなにすごい作品があるのか」と驚かれていました。
この地で日本のアール・ブリュットを紹介できる日が待ち遠しくなるとともに、2018年に向けて頑張らなくてはと気が引き締まりました。

ナント出張のレポートはまた次回に。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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