今回の放送では、アサダパーソナリティーと、田端現地リポーターが番組の一年間を振り返りました。これまで多彩なゲストをスタジオにお招きし、また展覧会場や作者のアトリエ、所属施設などを訪ね歩いてきた中で、印象に残っているエピソードをざっくばらんに語り合いました。
冒頭、一年間のラジオ収録に関するそれぞれの所感を交換し、印象に残るエピソード紹介へ。お互い2~3の放送を想定してくる予定でしたが選びきれず、現地リポートで訪れた場所を記したメモを1か所1枚で予め用意し、その中からくじ引きのようにして1枚引くということに。選び取ったメモに書かれていた現地は「茨木病院」(大阪府茨木市/2014年8月1日放 …
先週まで2週にわたって放送した、きたやまおさむさんの特別講演。講演でお聴きしたことをさらに掘り下げるべく、講演後にインタビューをさせていただきました。
アール・ブリュットの作品を、「分類できないが、それをそのまま置いておくことができるもの」という講演でのお話を基に、何事も分類する社会において、分類できないものが町の中に放り込まれて、そういうものがそこにあっても良いのだという時間、空間になることは、作者も含めて私たちの中にも居場所ができるということだとおっしゃいます。
分類不能なもの、作品に出会った時、ある種の吐き気のようなものを覚えることがあるが、吐き気というのは未消化物を心の中で …
先週に引き続き、2015年2月6~8日に大津で開催された「アール・ブリュット ユートピアの創造主たち」展での、きたやまおさむさんの特別講演の様子をお届けします。
特別講演の様子
アール・ブリュット作品で、細かいことを繰り返し反復している作品の「繰り返し反復」を強迫と呼んでも良いとしたら、もう一つ違う描写に出会うときたやまさんは言います。これらの作品は、まるで時間が無限であるかのようにゆっくりと時間をかけて繰り返されているように見え、それは限界を知らないというような強迫との出会いとも言えるとのこと。
また、強迫的な表現は「私」の身を守る貴重な防衛である、あるいは橋渡しである …
2015年2月6~8日に大津で開催された「アール・ブリュット ユートピアの創造主たち」展。併せて行われた、きたやまおさむさんの特別講演の様子を二週にわたってお届けします。精神科医で臨床心理士、作詞家・ミュージシャンとしても有名なきたやまおさむさんは、かねてからアール・ブリュットの織りなす世界観や作者の衝動的な表現行為に関心を寄せていたと言います。この番組でしか聞けない、貴重な講演内容です。
特別講演の様子
講演前、講演会場の隣に展示されていたアール・ブリュット作品を30~40分ほど鑑賞されたきたやまさん。アール・ブリュットを見ると「圧倒される、あるいは巻き込まれるということを経 …
「アール・ブリュット☆アート☆日本2」展の関連イベントを開催します。
講演会「老いの力」
講 師:保坂 健二朗(東京国立近代美術館主任研究員)
日 時:3月7日(土)13:00~14:30
会 場:酒游舘(近江八幡市仲屋町中21)
本展のアーティスティック・アドバイザーである保坂健二朗氏の講演会を開催します。
タイトルは「老いの力」。高齢の方の表現に着目した講演です。
昨年秋に開催したNO-MA10周年企画展「快走老人録2」は、作家全員が65歳以上のおじいちゃんたちによる展覧会でした。
【快走老人録ポスター】
折元立身さんの介護をアートにした「AR …
現在開催しています「アール・ブリュット☆アート☆日本2」展では6会場での展示をしています。
今回紹介いたしますのは、ボーダレス・アートミュージアムNO-MAでの展示です。
NO-MAでは、スイスのアール・ブリュット作家アドルフ・ヴェルフリの作品をアール・ブリュットコレクション(スイス)の特別協力により26点の作品を展示しています。
展示会場にて、お客様のお声をお聞きしますと、
「ヴェルフリの作品が観れるのを心待ちしていました」
「作品は折れ目があるが、折れ目を利用して描かれているのか、絵を描いた後に折ったのか気になるなぁ」
「作品の中にいる人にアンテナのようなものが描かれて …